中国電力ネットワーク(広島市中区)は16日、岡山県内にある電柱設置場所の地権者578人分の個人情報を記した書類を紛失したと発表した。氏名や住所、口座番号の一部を記載。誤って廃棄した可能性が高く、社外への情報流出や被害の発生は確認されていないという。
書類は、同社高梁ネットワークセンター(高梁市)で保管していた。高梁、新見市など5市1町の土地の地権者のうち、2020年度に名義や口座番号の変更などで連絡のあった一部を紛失。地権者は県内外に在住し、うち岡山は528人、広島は10人。
書類を保管していた部屋は常に施錠しており、センター勤務の全社員らに聞き取り調査し、外部流出の可能性は低いと判断した。社内規定の保存期間を終えた他の文書と一緒に廃棄したとみられる。
今月10日、地権者のデータを探した際に紛失が発覚した。該当者には文書や訪問で謝罪する方針。同社は「地権者に心配や迷惑をかけ、おわびしたい。管理方法を見直すなど早急に再発防止策を立て、二度と同じことがないように取り組む」としている。