調布市議会において、議会運営の効率化・ペーパーレス化を目的として活用している会議システムのID・パスワードが、現職議員から本来閲覧できない元市議会議員に伝えられ、会議システムが不正に閲覧されるという事案が発生しました。
当該議員及び同会派の幹事長から議会に対して説明と謝罪がありましたが、会議システムのID・パスワードが漏えいしたことは、市民の負託に応えるべき市議会の信頼を失う行為であり、市民の皆様や関係各位の皆様に大きな心配と混乱を招いており、極めて遺憾であります。
本件事案が法令に抵触するかどうか、法務専門職への相談を行った上で、現在、調布警察署にも問い合わせているところです。
調布市議会では、これらを踏まえ協議し、今後の対応と取組について決定してまいります。
発生日
令和7年3月12日(水曜日)
概要
市議会議場にて本会議審議中、会議システム「SideBooks(注)」に田村ゆう子議員(会派「日本共産党」所属)アカウントから、画面の共有を通知する旨のポップアップが表示された。休憩中に事務局が確認したところ、田村議員は当該操作を否定したことから第三者による不正アクセスが疑われた。その後、田村議員からの申告により、同会派(日本共産党)に所属していた元議員に会議システムのIDとパスワードを教えていたこと、元議員が当該操作をしていたことが判明した。
(注)ペーパーレス化を目的に、議案などの議会資料のほか、執行機関からの情報提供資料のデータが格納されたシステムであり、個人情報は格納しない運用としている。閲覧は全議員、議会事務局職員、執行部の管理職の各個人にIDとパスワードが付与されており、立場に応じて見ることができる資料がそれぞれ異なる。
時系列
- 3月12日(水曜日)
午前9時20分頃 SideBooksに田村議員から画面の共有を通知する旨のポップアップが表示された。田村議員に確認したところ、当該操作は行っていないと申告。
午前11時20分頃 不正アクセスの可能性を考慮し、田村議員のパスワードを事務局にて変更。
午後0時30分頃 田村議員と共に同会派の岸本直子幹事長が事務局を訪れ、元議員へID、パスワードを渡したことを思い出したこと、元議員が該当時間帯に使用していたことを確認したとの報告。
午後2時30分頃 田村議員から、正・副議長、正・副議会運営委員長に説明、謝罪(岸本幹事長同席)。 - 3月13日(木曜日)
午後2時00分 各会派の代表者で構成する幹事長会議を開催。田村議員が出席し説明、謝罪。 - 3月14日(金曜日)
午後5時40分頃 正・副議長が議長室で読売新聞の取材に対応。 - 3月15日(土曜日)
読売新聞、読売新聞オンラインに、本件記事が掲載。 - 3月21日(金曜日)
午前中 議長が調布警察署を訪問し事件相談。
午後2時00分 幹事長会議を開催し、議長から現状を報告。