ルフトハンザは5つ星の航空会社ではなくなりました。
ルフトハンザがスカイトラックス4つ星航空会社に降格
2017年12月、ルフトハンザがスカイトラックス社から5つ星評価を獲得し、わずか10社(当時)の航空会社のひとつとなったことが発表されました。ルフトハンザはヨーロッパの航空会社で唯一5つ星を獲得しており、これは同航空会社が新しいビジネスクラス製品を導入することを明らかにしてから2週間も経たないうちに授与されたものでした。
これはルフトハンザが非常に誇りに思っている格付けで、ルフトハンザは実際に5つ星航空会社になるための努力をするよりも、いかに5つ星航空会社であるかを常にアピールすることに重点を置いているように見えました。
2022年6月現在、ルフトハンザはスカイトラックス4つ星航空会社となっています。現在、スカイトラックス社の5つ星航空会社は下記となり、すべてアジアに拠点を置いています。
- ANA
- アシアナ航空
- キャセイパシフィック航空
- エバー航空
- ガルーダ・インドネシア航空
- 海南航空
- JAL
- 大韓航空
- カタール航空
- シンガポール航空
ルフトハンザのスカイトラックス5つ星評価の不合理さ
多くの人にとって、ルフトハンザに5つ星を与えた時点で、スカイトラックス社はそれまでの信用を失ってしまいました。スカイトラックス社のビジネスモデルを理解することは重要です。スカイトラックス社は、航空会社や空港の格付けを行うだけでなく、「監査」という形で航空会社や空港にコンサルティング・サービスを提供しています。
2017年に指摘したように、スカイトラックス社はルフトハンザのランキングを授与する際、話を整理することさえできませんでした。当時、スカイトラックス社のCEOは、ルフトハンザが5つ星を獲得した理由として、次のように説明していました。
"ルフトハンザが5スターエアライン認定を受けた主な要因は、最近発表された新しいビジネスクラスのキャビンとシートで、航空会社がボーイング777X初号機を受け取る際に納入される予定です "
しかし、当時、スカイトラックス社は、以下のように星評価を決定していることも明言していました。
”航空会社の製品とサービスの一貫性は、最終的な評価において重要な問題であり、提供される現実に詳細な焦点が当てられている。特に、客室の座席、IFEシステム、客室関連製品の品質と一貫性には注意が払われる。航空会社全体の製品の一貫性が80%未満である場合、これらの条件が最終的な品質評価の決定にマイナスの影響を与えることがあります”
つまり、一貫性が重要であり、一貫性が80%に満たない航空会社は、その条件が最終的な評価にマイナスの影響をもたらす可能性があるということです。ルフトハンザが2017年にスカイトラックス5つ星を獲得した重要な要因は、理論上2020年に展開が開始されるはずの製品だったのです。この製品が発売されるのは2023年で、長距離路線の航空機の80%がこのシートを採用するのは2027年くらいになりそうだということです。
ルフトハンザは自身の人生初のビジネスクラスを体験した航空会社だったので残念な気がしないでもないですが、機内食の和食のインスタント味噌汁を作るのに、客の目の前でお湯を注ぐシーンが何故か鮮明に焼き付いています。
また、最近のルフトハンザはあまりいい話を聞かないので、サービス面をとっても5つ星評価の資格は無かったのかもしれません。