薩摩川内市の田中良二市長は、2022年6月、DVなどで支援が必要な被害者の個人情報の証明書が、誤って加害者に発行されたとして会見を開き、陳謝しました。この情報流出が原因で、被害者は転居しなければならなくなり、薩摩川内市は引っ越し費用などを支払って和解したことを明らかにしました。
薩摩川内市によりますと、2022年6月中旬、国のDV等支援措置の対象となっている被害者の住所などの個人情報を記載した証明書が、誤って加害者に発行されたということです。
2022年6月初旬に、市民課内でシステムの更新作業が行われた際、個人情報の発行制限が解除されたものの、担当の職員が発行制限を元に戻すのを忘れていたことが原因としています。
2022年7月に被害者へ加害者から接触があり、情報流出が明らかとなったということです。
また、情報流出で被害者が転居を余儀なくされ、引っ越し費用など、和解金70万2800円を支払い、10月20日に和解したことも会見で明らかにしました。
薩摩川内市・田中良二市長
「全職員に注意喚起を図りますと共に、市政に対する信頼回復に全力で、取り組んでまいります。改めておわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」
薩摩川内市では、今後、証明書の発行時には2重のチェックなどを行い、再発防止を図るとしています。