浜松市の静岡県立浜松城北工業高校で、学校が生徒と教職員に貸し出していたiPadが一部教職員の不注意により、2018年度から2023年度までの1168名の生徒のテスト成績及び評定が見られる状態になっていたことが静岡県教育委員会によって明らかにされました。
県教委によると、問題の根源は4名の教職員が割り当てられたアカウントからログアウトせず、その結果4台のiPadが教職員が保存していたデータにアクセスできる状態となっていたことです。このうち2名の教職員は担当授業の生徒名簿やテストの成績を保存しており、結果としてこれらのiPadを借りた任意の者が1168名の生徒のテストの点数や通知表の評定を閲覧できる状態になっていました。
事件は25日夜、学校のホームページに匿名の通報があったことで発覚しました。その後、学校は全校生徒にアンケート調査を実施し、テストの点数等を見たり、噂を聞いたりした生徒はいなかったことが確認されました。
再発防止策として、県教委は貸出用端末を教職員用と生徒用に明確に区別し、管理を徹底するよう指示しています。
しかし、この事件は学校の情報セキュリティ管理についての議論を呼び起こし、デジタル教育リソースが増加する中で、生徒と教職員の個人情報をどのように保護し、同様の情報漏洩事件を防止するかが教育機関と学校にとって深く考慮し解決する必要がある問題となっています。