【セキュリティ事件簿#2023-462】大阪府 個人情報の流出について


農政室推進課において、受託事業者である一般社団法人大阪府農業会議(以下「受託事業者」という。)に委託し実施したアンケート調査支援業務について、アンケートの回答者が回答後に自身の回答内容をウェブで閲覧した際、別の回答者の回答内容が閲覧できる状態にあったという事案が発生しました。

このような事態を招きましたことを深くお詫び申し上げるとともに、今後、再発防止に取り組んでまいります。
 

1.流出した情報

 ・農地所有者氏名、筆数、地番、地目、面積、アンケート回答内容 1名分
 ・農地所有者氏名、筆数、地番、地目、面積 13名分
 

2.アンケート調査の方法


当該アンケート調査は、受託事業者が府内市町村の農業委員会(※)に調査フォームを提供し、各委員会が紙媒体もしくはウェブで回答を回収している。

(※)農地法に基づく売買・貸借の許可、農地転用案件への意見具申、遊休農地の調査・指導などを中心に農地に関する事務を執行する行政委員会として各市町村に設置。

3.事案の経緯

○令和5年5月
  • 千早赤阪村農業委員会がアンケート調査を実施した。
○令和5年10月13日(金曜日) 
  • 柏原市農業委員会がアンケート調査を実施した。
○令和5年11月2日(木曜日)
  • ウェブで回答した柏原市のアンケート回答者から柏原市農業委員会へ、ウェブ上で回答内容を確認したところ、別の回答者の回答が表示されるとの連絡があった。
  • 柏原市農業委員会職員が無作為に選んだ柏原市の回答者の回答結果閲覧画面を確認したところ、別の回答者の回答内容が表示されたため、柏原市農業委員会職員が受託事業者へ連絡した。
  • 受託事業者がアンケート回答フォームを作成した業者(以下「業者」という。)に連絡し、原因調査及びシステムの不具合の解消を指示した。
  • 業者がシステムを確認したところ、柏原市の回答結果閲覧画面を開くと、千早赤阪村の回答結果が表示されることが判明した。
  • 業者がシステムの不具合を解消し、受託事業者へ連絡した。

〇令和5年11月6日(月曜日) 
  • 受託事業者が府へ本事案を報告し、府は個人情報の流出件数の精査等を指示した。
〇令和5年11月6日(月曜日)以降
  • 受託事業者が個人情報の漏洩した千早赤阪村の回答者へ経緯説明及び謝罪を行った。

4.原因

  • 業者が回答フォームを作成した際、柏原市のウェブ回答者の回答結果閲覧画面のURLが、誤って千早赤阪村の回答結果閲覧画面のURLとなっていた。また、受託事業者及び業者において動作確認を行っていなかった。

5.再発防止策

  • 府から受託事業者に対し、今後回答フォームを作成する際にはチェックシートを作成し、業者と受託事業者の双方において、複数人での回答フォームの動作確認を徹底するよう指示した。