少し前の話になるが、1月28日に東京高裁&地裁に裁判傍聴に行ってきた。
人にはそれぞれの人生があるが、裁判の傍聴を通じて自分とは違う人間の人生の一部を垣間見れることにちょっとした魅力を感じ、時間ができたときはたまに裁判所に赴いている。
当日は平日の金曜日だったが、いつもと何か雰囲気が違う。
後日分かったことだが、下記の件で盛り上がっていた模様。
傍聴券が必要だったらしく、そんなものはゲットしていないので、フリーで入れる裁判の見学に行く。
この日は3件の裁判を見学したが、なんとも考えさせられるものばかりだった。
■1件目:盗撮で有罪判決後即連行
1件目は判決を言い渡す15分程度の内容。
被告人は保釈されていた様で、傍聴人と同じ入り口から登場。
こういうケースはたいてい無罪か執行猶予付きで自宅に帰れるものである。
では開廷。
裁判長:「被告を懲役1年〇ヵ月に処す」
自分:(あれ、実刑じゃん。執行猶予は?)
その後の裁判長からの説明によると前科2犯とのこと。
それじゃ執行猶予は無理だな。
という訳で裁判終了後、検察と思わしき人物が登場して、被告人改め受刑者は裏口から連行されていった。
このケースは初めて見たぞ。。。
■2件目:イランからの麻薬密輸で懲役11年
2件目も判決を言い渡すものだが、こちらは枠として2時間。
裁判員制度対象裁判とのことで、裁判官3名に加えて、抽選に当選した一般人6名が登場した。一般的に否定的な意見が多い裁判員制度だが、当選したいと感じるのは自分だけだろうか・・・?
開廷し裁判長が判決の懲役11年(実刑。執行猶予無し)を言い渡すと、被告人の体調がみるみる悪化し、一旦休廷。
再開すると被告人は裁判長に意見するほど元気になった模様。
闇バイトがらみでイランから覚せい剤を輸入しようとして税関に捕まったみたいだが、被告人に反省の色ナシで、同情の余地ナシ。
ちなみにイランの正式名称は、「イラン・イスラム共和国」というらしい。
しかし、人生で11年間も刑務所で拘束されるとなると、人生設計はだいぶ狂うなーて思った。
■3件目:闇バイトでタイーホされてしまった人3件目は審理案件。
元々の予定は14:00~17:00の長丁場。
こちらも裁判員制度対象裁判ということで、裁判官3名に加えて、抽選に当選した一般人6名が登場した。
1件目、2件目を終えて3件目に行ったので正味最後の30分くらいの傍聴だったが、ガチで3時間って結構大変だと思った。
闇バイトで強盗・傷害事件を起こしたらしく、検察からの追及が厳しすぎて裁判官からたしなめられていた。
twitterで募集している闇バイトは、応募すると個人情報の提出が求められ、抜け出せなくなるようになっているらしい。
傍聴していて、「闇金ウシジマくんの世界がリアルにあるんだ」って思った。
閉廷後、スーツ姿の初老の男性とノートにメモを取りまくる初老の女性が会話しており、夫婦の裁判傍聴マニアは恐らくいないので被告人の両親と思った。
これまでも息子が被告人になって裁判を傍聴する両親を何度か見かけてきたが、なんとも考えさせられる。