【セキュリティ事件簿#2023-054】国立大学法人埼玉大学 本学の情報システムへの不正アクセスについて 2023年2月9日


2022年6月7日(火)に本学の業務で利用しているシステム(ネットワークストレージ(NAS))が不正アクセスを受け、ランサムウェアに感染してデータの一部が改変される事案が発生しました。

調査に時間を要したために公表が遅くなったことを含め、関係者の皆様には多大なご迷惑とご心配をお掛けすることとなり、深くお詫び申し上げます。

本件の発生を厳粛に受けとめ、情報管理体制の強化と再発防止に取り組んでまいります。

不正アクセスを受けた原因は、ネットワークアクセス制限の設定不備及びNASのパスワードが破られたことによるものです。

被害のあったNASの利用は既に停止し、この攻撃を受けて改変されたデータも復元されており、本学業務の継続には直接的な影響はありませんでした。

なお、第三者機関による調査を実施し、情報流出の事実は確認されませんでした。また、当該NASに起因する他のPCのマルウェア感染等の被害についても確認されませんでした。

<経緯に関する調査結果の概要>
  1. 2022年6月7日(火)午前8時頃より、ネットワークアクセス制限の設定変更時の不備により当該NASへの外部からのアクセスが可能となった。
  2. 同日正午頃に、攻撃者によるNASへの不正アクセスが開始され、複数回のログオン試行により、2台のNASのパスワードが破られた。その後、パスワードを破り侵入したNASを経由して他の4台のNASに対しても不正アクセスが行われ、ランサムウェアによるデータの一部改変が行われた。
  3. 同日午後3時頃に、当該NASの異常を確認した。これを受け、外部からのアクセス遮断を行った。
  4. 同年6月~7月にかけて、学内担当者による調査及びデータの復元作業を行うとともに、学内で運用している全てのNASに関する点検や見直しを行った。
  5. 同年7月~12月にかけて、第三者機関による調査を実施し、不正アクセスの侵入経路や被害状況の詳細についての確認を行った。