8月後半も攻撃の増加傾向は続いており、144件のイベントを収集しました。この数字は、以前のタイムラインと比較して減少していますが、全体的な活動レベルは依然として重要です。
特に BlackCat (AKA ALPHV) と LockBit 3.0 というギャングによるランサムウェア攻撃の新しい波は、2週間目も続き、144件中39件 (27%) が前回のタイムラインと同じ内容でした。同様に、脆弱性の影響も引き続き減少しています(144件中10件、6.9%に相当)。
暗号プラットフォームに対する大規模なハッキングは、一旦は沈静化したものの、メガブリーチはそうはいかない。米国のテクノロジーサービスプロバイダー(250万件)とロシアのメディアストリーミング会社(750万件)の2つの事件で、1000万件以上の記録が流出した。
ウクライナ紛争の影響はサイバー空間にも及んでいます。親ロシア派のハクティビストは引き続き活発に活動しており、8月後半にはEnergoatom(ウクライナ国営原子力発電所)やエストニアの主要決済会社ESTO ASなど複数のウェブサイトがハクティビストの打撃を受けてダウンしています。
また、懸念される傾向として、Coordinated Inauthentic Behaviorを利用した誤報キャンペーンが増加していることが挙げられます。そのほとんどは親ロシア派の組織によるものであることは予想通りですが、中には長期にわたる親米派のキャンペーンが発見されたケースもあります。
また、これまでのタイムラインと比較するとインパクトは小さいものの、例年通り、サイバースパイ活動の最前線では様々なイベントが開催されています。APT29、Charming Kitten、Kimsuky、MuddyWater などの有名どころから、RedAlpha、TA423、UNC3890 などの新興勢力まで、新たなキャンペーンが報告されています。
日本関連は1件でした。