派遣エンジニアが起こした事件が理不尽だった件(転載)~いろいろな意味で〇ソだなと思った。派遣もシステムもプロパーも会社も、、、。~

どもども。僕はしがない派遣エンジニアです。

某零細企業から、某大手企業に派遣されています。

派遣先はお堅い職場です。

コロナのご時世ですが、リモートの「リ」も聞いたことありません。

万が一、データー漏洩した場合とんでもないことになりますからね(しらんけど

そんな職場ですが、わたくしは2年ほど勤めています。

お堅い職場ゆえに息苦しさもありますが、それが心地よかったりもします。

というよりも派遣という気軽な身分が合っているのかもしれません。

さて本題に。

こんな職場へ、新しい新人さんが入ってきました。

新人といっても50代のベテランエンジニア、Aさんです。

もちろん派遣です。

Aさんはどうにも「優秀ではないエンジニア」のようでした。

かろうじてプログラミングはできるけど、IDEの使い方、フレームワーク等はほとんど経験がないご様子。

何でもかんでもプロパーさんに聞いて回るので、「そんなことくらい自分で調べて!」と怒られていました。

確かにネットで調べれば済むことです。

Aさんはそんな感じの方です。

で、案の定。

着任して3日でドキュメント整理という名の戦力外通告をされていました。

そんな時、事件は起こりました。

会社の役員様から「こんなメールが届いたけど、どうしたらいいの?」とシステム部門に連絡があったのです。

それは決算に関わる重要なメールだけど、身に覚えがないのだそうです。

私のチームがその担当システムだったため、すぐに調査をしました。

その調査中にも、ほかの役員様から「なんだこのメールは?」と問い合わせが入ります。

チームは慌てふためきます。

時間が経つにつれ、経理部のプロパーの方々が駆けつけ、システム部長、経理部長まで駆け付け、一大事になったのは、社内事情に詳しくない僕から見ても明らかでした。

「原因はまだわからんのか!!?」

原因究明は長引きました。

というのも。

その決算プログラムは、15年前に作られたPHPプログラムで、度重なる改修の結果「よくぞここまで!」というくらいのスパゲッティになっていたからです。

社内にシステムの詳細を知る人間はおらず、ドキュメントも歯抜け状態。

プログラムを追うしかない状態でした。

操作ログもほとんどないシステムだったため、難航しました。

チームの派遣3名+プロパー1名は、徹夜で調査。

その結果、1つの仮説が導き出されました。

「あいつがバッチを起動させたのでは?」

「あいつ」というのは、例のベテラン新人エンジニアAさんです。

翌日、出勤してきたAさんは問い詰められました。

もちろんAさんは否定しました。

「私はまだ着任したばかりで、そんなことできっこない」と。

確かにその通りです。

「これをクリックしただろ?」

と、プロパーさんは画面の秀丸を指さしました。

それはシステムのドキュメントでした。

その中に、1つのURLが書かれていました。

プロパーさんはそれを指さしました。

「あぁー、押したかもしれませんね・・・」

そのURLは、決算システムの年次バッチを臨時に走らせる大変恐ろしい物だったのです。

しかも2005年の。

Aさんはプロパーに激詰され、システム部門の臨時会議で罵倒され、経理部門でも罵倒され、役員の方々への謝罪行脚に出かけていきました(プロパーさん、システム部長、経理部長を伴って

Aさんはまだ帰ってきません。

僕はAさんになんて声をかければいいのでしょうか?

そもそもAさんのどこに非があったのでしょうか?

Aさんが支給されたパソコンの秀丸は、ワンクリックでURLを開くようになっていました。

問題のバッチURLは、パスワードも必要なく。

もし誰かに非があるとするならば、秀丸ではないかと思うのです。

■追記

Aさんが罵倒された緊急会議でのこと。

僕はAさんを「凄い人だ・・・」と思いました。

「なんでこんなことしたんだ!」

「どうするつもりだ!」

と、激詰めされているにも関わらず、淡々と回答していたからです。

Aさんはとてつもない強靭な精神力を持つ人でした。

想像してみてください。

コロナにも関わらず、200人以上が常駐している広いフロアの真ん中にあるミーティングスペースで、多くの人がチラ見する中で罵倒される姿を。

会議の出席者の大半が敵であり、仲間であるはずの僕たちは、火の粉が降りかかるのを恐れて何も言えず、たった一人で戦わなくてはいけない状況を。

こんな恐ろしいことはありません。

「どうするんだ!!!?」

「どうやって収めるつもりなんだ!?」

「問題のデータはすでに特定しているので、すぐに修正できるかと・・・・」

「そういうことを聞いてるんじゃない!!!」

システム部長とプロパーさんでそんなやり取りがあった後、

「ご迷惑をおかけした方々に、私が直接謝罪します」と、Aさん。

「えっ・・・、おぅ・・・、それもいいかもな・・・」と、システム部長。

緊急会議はいったん解散し、部長会議が開かれたようで。

その後、Aさんが呼ばれ、謝罪行脚に出かけたのでした。 

--

↓の動画の最後のコメントがすごくイイ