(マイナス金利時代の)資産運用虎の巻


 あと数時間で2020年が終わる。

まさに1年前の2019年末は、2020年は東京オリンピックがあり、マイルでの3年ごとの周遊計画を立てていたりで、素晴らしい年になると想像していた。

ところが、ふたを開けてみると武漢ウイルスの蔓延で東京オリンピックは1年延長になり、飛行機は飛ばなくなってマイル旅行どころではなくなり、仕事ではテレハラで休職したりと、散々な1年であった。

とはいえ、今年は大厄だったので、それでも健康に迎えられるだけでも感謝である。

世の中には「年越し派遣村」のリニューアル版である「コロナ被害相談村」が用意されるらしい。

そう思うと、過ごす部屋や布団がある状態で年を越せるのはありがたいことなのかもしれない。

「コロナ被害相談村」を対応する方々には頭が下がる。

私は自分の対応で精いっぱいである。

年末恒例の大掃除を行ったところ、内藤忍先生が作成した、いつぞやのセミナーでもらった資産運用虎の巻が出てきた。

紙で持っておくのも何なので、データ化しておきたい。

資料は数年前のもので、マイナス金利時代の前提がついているものの、おそらく基本的な考え方は今でも通じると思うし、今後も通じる気がしている。

  1. リスクを取らなければリターンは得られない。
    投資のリターンとは、リスクを取ったことに対するマーケットからのご褒美です。リスクを取らないのにリターンだけを求めるのは虫の良い話。かと言って、リスクをやみくもに取ればよいというものでもありません。自分の身の丈に合った、意味のあるリスクを取ることによって、リターンを狙っていく。

  2. 円資産と外貨資産をバランスよく保有する
    円高なのか円安なのかわからないのなら、円資産と外貨資産を半分ずつ保有するのが基本。

  3. リターンの源泉を考える
    投資をする前に考えるべきことは、なぜその投資対象からリターンを得ることができるのかという「リターンの源泉」です。株式や債券のような金融資産は投資先が付加価値を生み出すことに伴う投資家としての利益、不動産であれば賃借人が物件から得るメリットへの対価がリターンの源泉といえます。リターンをもたらす理由がない資産は保有しても長期でリターンは生み出しません。

  4. 目先ではなく五年後、十年後を考える
    資産運用は短期ではなく、長期で考えるべきです。金融政策によって運用環境が変わっても長期で資産運用の成果を追求すべきという投資の基本は変わりません。目先の動きに一喜一憂しないで、長期で目標とする資産を手に入れることを考え、そのための最短距離を実践していくというスタンスはいつの時代にも不変です。

  5. 円資産の金利にはこだわらない
    円の金利型資産は、運用対象ではなく待機資金として位置付け、小さな利回りの差を狙うのに時間をかけるのはやめましょう。

  6. 資産運用戦略だけではなく、”借”戦略も考える
    資産運用に関していえば、何に投資をするかという資産サイドだけではなく、投資資金をどうやって調達するかという借入戦略がこれから重要になります。自己資金だけで投資をしていると、バランスシートの左側しか考えていない、「残念な投資家」になってしまうのです。

  7. 海外不動産も”借”を考える
    一部の金融機関では海外事業資金という位置づけで海外不動産に円の借り入れが可能になる場合も出てきています。不動産は借り入れによるレバレッジを使える数少ない資産。海外不動産も例外ではなくなってきました。

投資に関しても大きな成果がない1年だったが、逆に退場することもなく市場に入れたことに感謝しなければならない。

いろいろ無事であることに感謝しつつ、来年は前進したいと思う。