金融機関のシステム障害に関する分析レポート


 先日、とあるセミナーで金融業界における話を聞くことができた。

金融業界は金融庁がにらみを利かせていてガチガチのお堅い世界だと思っていたが、以外に官民連携で新しい技術を受け入れつつ、ガバナンスをどう確立していくかを考えている姿勢が伺えて面白かった。

以前は定期的に金融庁が金融機関に対して検査を行っていたが、金融機関のベースラインが上がってきたこともあり、「検査」から「モニタリング」に移行させているあたり、金融庁の(意外な)柔軟姿勢を垣間見ることができた。

恐らくこの柔軟な姿勢が仮想通貨の初期段階における寛容さに繋がったのであろう。

本来であればここで仮想通貨取扱事業者が自社のセキュリティ対策やITガバナンスを主体的にきっちりやっていれば問題なかったのだが、インシデント多発により、金融庁も厳しい姿勢で臨まざるを得なくなったのかと想像する。

金融庁が過去に報告されてきたインシデント事例をまとめてレポートとして公表している点も面白かった。

金融機関って最もITやセキュリティに投資をしている業界だが、それでも結構なインシデントが発生している点は興味深かった。

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