仏クラウドデータセンター火災、数百万サイトに影響か
nikkei.com/article/DGXZQO…
フランスで発生した火事により人気サバイバル「Rust」のEUサーバが多数消失、データの復旧は絶望的
仏OVHグループが提供する欧州大手のクラウドサービス「OVHcloud」で2021年3月10日(現地時間)、大規模なデータセンター(DC)火災が発生した。仏ストラスブールにあるDCで、ロイター通信の報道によればこの火災の影響で数百万のウェブサイトが利用不能になっているという。
火災が発生したのは現地時間の深夜(午前0時47分)。OVHcloudがストラスブールで運営するDC「SBG2」で大規模な火災が発生し、SBG2が全焼したほか、別のDCである「SBG1」も、12個あるサーバールームの内の4個が被害を受けた。
またストラスブールには「SBG3」「SBG4」と呼ぶDCもあり、これらのDCは被害を受けていないがサービスを停止しているという。けが人などは無かった。OVHcloudは世界中で複数のDCを運営しており、欧州にある他の15カ所のDCはサービスを継続している。
OVHcloudはストラスブールにDCが4カ所あると説明しているが、少なくとも全焼したSBG2と半焼したSBG1は、同じ施設の中にあるもようだ。米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のような大手クラウド事業者の場合、データセンターの単位であるアベイラビリティーゾーン(AZ)は物理的に全く別の施設で運用されている。OVHcloudの構成は大手とは大きく異なったようだ。
米調査会社ガートナーのアナリストであるリディア・レオン氏はツイッターで「OVHcloudはクラウド事業者というよりはホスター(ホスティング事業者)なのだと思い出すべきだ。OVHcloudのアーキテクチャーは(AWSのような)ハイパースケーラーとは異なる」と指摘している。