マイレージビジネスは担保になる!?


武漢ウイルスの影響で航空業界各社の財務状況は日に日に悪くなっている。

そんな航空業界において、米系航空会社ではマイレージ事業を担保とした資金調達が流行っている(!?)模様。

以前、僕がこの世で最も嫌いな航空会社の一つであるユナイテッド航空がこの手法で50億ドルの調達を目指していたようで、その過程で、マイルの原価等、面白い情報も知ることができた。 

その後、アメリカン航空やデルタ航空も同様の手法での資金調達を目指しているようである。

で、今回はスカイマイル(通称スカイペソ)有するデルタ航空の記事である。

デルタはこのスカイペソのプログラムを担保に65億ドルのローン借り入れを目指している。

その中でスカイペソに関する興味深い一面が見えてきた。

【スカイペソについて】
・1981年の設立
・会員数:1億人以上


【スカイペソはアメックスとのパートナーシップにより成り立っている!?】
・スカイペソの利益はクレジットカードビジネスに大きく依存(クレジットカード会員がポイントをマイルに交換するとカード会社がスカイペソを購入する形となり、それがスカイペソ=デルタの利益になる)
・アメックスは最大のパートナーで、2019年度は42億ドル分を購入

【スカイペソ会員はさらに貢献している!?】
・デルタの航空券の60%はスカイペソ会員メンバーによる購入
・エリート会員は1.5倍さらに金を払っている


【所感】

デルタのスカイペソは有効期限が無く、一見優秀なマイレージプログラムの様に見えるが、為替のトルコ円の様に長期的に見ると価値が下がり続けている。(それ故にスカイペソと揶揄されるのだが、、、。)

また、有効期限が無いといってもそれはデルタ航空の存続が前提条件であって、デルタ航空が破綻したら当然マイルも価値を失う。

自分もサブとしてスカイペソは貯めているが、正直魅力的なマイレージプログラムとは言い難い。

特にデルタはスカイチームメンバーであり、日本国内における存在感が薄く、日本撤退を進めることで、更に存在感が薄くなりつつある。

残ったスカイペソが活用できるように、デルタには引き続き頑張ってもらいたい。

【参考】
Delta SkyMiles: 100 Million Members, $2.2 Billion Income