翻訳アプリはどこで処理されているのか
多くの翻訳サービスはクラウド型です。
入力したテキストは、インターネットを経由してサービス提供企業のサーバーに送信され、そこでAI処理されます。
つまり、
・ローカル完結ではない
・外部サーバーを必ず経由する
という前提があります。
ここが最大のポイントです。
DeepLのデータ取り扱い
DeepLには無料版と有料版があります。
一般的に整理すると、
・無料版:入力データが品質向上目的で利用される可能性あり
・有料版(Pro):データは保存されないと明記されている
という違いがあります。
業務利用で機密性が高い場合、無料版の利用は慎重に判断すべきです。
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| DeepLの個人情報保護方針(https://www.deepl.com/ja/privacy) |
Google翻訳のデータ取り扱い
Google翻訳もクラウド型サービスです。
翻訳のために入力されたテキストはGoogleのサーバーで処理されます。
Googleアカウントにログインしている場合、翻訳履歴が保存される設定になっているケースもあります。
法人利用の場合は、Google Cloud Translation APIなどの契約形態によってデータの扱いが異なります。
個人利用と企業利用では前提が異なる点を理解しておく必要があります。
Microsoft Translatorの位置づけ
Microsoftもクラウド型翻訳を提供しています。
企業向けAzure翻訳サービスでは、データ保存ポリシーや契約条件が明確化されています。
業務用途では、一般向けアプリではなく法人契約プランを選ぶことが基本です。
入力してはいけない情報
以下の情報は、無料翻訳サービスへの入力を避けるべきです。
・未公開の契約書ドラフト
・顧客の個人情報
・未発表の決算情報
・内部戦略資料
・医療情報や機微情報
翻訳の利便性よりも、情報漏えいリスクの方が大きくなるケースがあります。
安全に使うための実務対策
翻訳サービスを安全に使うための基本対策は以下です。
・機密文書は有料版を利用する
・個人情報をマスキングして翻訳する
・社内利用ルールを明確化する
・翻訳専用環境を分離する
特に法人利用では、無料アプリの利用を禁止している企業もあります。
旅行用途なら問題は小さい
一方で、海外旅行でのメニュー翻訳や道案内程度であれば、リスクは限定的です。
旅行用途のおすすめ翻訳アプリについては、別記事で詳しく解説しています。
まとめ
翻訳アプリは便利ですが、「無料だから安全」というわけではありません。
重要なのは、
・クラウド処理であることを理解する
・入力する情報の機密性を判断する
・用途に応じてプランを選ぶ
この3点です。
企業として翻訳サービスを業務利用するには、翻訳サービス上で翻訳してもよいサービスと、禁止すべき文書ファイルを定義しルールを整備する必要があります。そして、機密文書を翻訳する場合には有償サービスの利用を必須とすべきでしょう。
利用者の多くは翻訳サービス利用上の注意点や利用規約等は読みません。便利なサービスも使い方を誤れば情報漏えいツールとなってしまう点はしっかり認識しておく必要があります。

