さらばSolaris~2035年頃に歴史の幕を閉じるか!?~


SolarisというUNIXオペレーティングシステムがある。

20年位前までは企業のシステムの多くでSolarisが稼働しており、自分が最初に入った会社でも大量のSolarisが稼働していた。

今はOracleという阿漕な会社のものとなっているが、もともとはサン・マイクロシステムズという会社が開発し販売していた。

今はIntel製CPUがメジャーだが、Solarisは当時SPARCプロセッサで稼働しており、どうしても手元に環境が欲しくてSPARCプロセッサ搭載のデスクトップマシンを個人で持っていた時期もある。

そんでもって、Solarisのベンダー資格なんかもいくつか取得していたりした。

その後、Intel CPUで稼働するx86版Solarisがリリースされ、その辺のPCでもSolarisを入れることができるようになった。

当時Linuxはオープンソースでサポートがないことから、エンタープライズシステムには不向きとされ、Windowsはシステムそのものの安定性が全くなく(当時は1か月も連続稼働させるとフリーズする程度の酷さだった)、システムの安定性が高くてしっかりとメーカーサポートが受けられるSolarisは今後もエンタープライズシステムの中核であり続けると思っていた。

ところが、結果は想像と大きく異なり、Linuxはエンタープライズ用途に耐えられるようなサポートサービスが充実し始め、Windowsもバージョンアップのたびにシステムの可用性や堅牢性が向上し、しかもどちらも安価ときたもので、Solarisのシェアがどんどん縮小していった。

挙句の果てにオラクル社にサン・マイクロシステムズ社が買収され、雲行きがさらに怪しくなる。

実はここ5~6年くらい、Solarisに関わることがなかったのだが、先日ふとSolarisをリプレースするという案件に出くわし、久しぶりに現状を調べてみた。

そうすると、いろいろ残念な情報が出てきた。

まず、Solaris開発の大半の社員は2017年9月に解雇されているらしい。

そして、Solarisは11が最後のバージョンとなるらしい。

下記がSolarisのEOSLの表だが、Solaris11が最終バージョンとなると、EOSLは2035年となり、この辺でSolarisの歴史に幕を閉じることとなる。


自分は結構Solarisに入れあげていた半面、オラクル買収後は完全に熱が冷めるとともに、特定のプロダクトに対する熱い思い入れは持たないようにすることにしている。