ちょっと気になったFIRE本を読んでみた。
結果として、いろいろ参考になる知見を頂くことができた。
読書感想文と称して気になったメモを残しておく。
■第1章:お金のためなら血を流す
・お金に執着する「欠乏マインド」は重要
■第2章:桃のシロップ、段ボール箱、コカ・コーラの缶
・貧困は4つの重要なスキル「CRAP(うんこ)」を与えてくれる
-Creativity(想像力):バービーハウスを買うお金がないので段ボールで自作する想像力
-Resilience(回復力):他人は他人、自分は自分と割り切れる力
-Adaptability(適応力):住めば都
-Perseverance(忍耐力):大学は成績1番でなくても学位をとれればよい
■第3章:(まだ)自らの情熱に従うな
・キャリアを選ぶのに自らの情熱に従うのは良くない
・POTスコアを基準にキャリアを選ぶ
-POTスコア=(給与の中央値-最低賃金の差額)÷学位に掛かった総費用
役者の例:(36,380USD-15,000USD)÷40,920USD=0.52
芸術家の例:(48,780USD-15,000USD)÷40,920USD=0.83
↑の場合、学位取得のコストを踏まえると、POTスコアが高い芸術家の方が、役者よりため、役者よりトータルの収入が上になることを示す。
■第4章:あなたは私のものだ
・消費者ローンは最悪の借金
・学生ローンは2番目に最悪な借金
■第5章:誰も助けにきてはくれない
・失敗は選択肢の一つ
・自分自身のセーフティネットを構築する
-食べるものに起きるものにも困らない、会社や政府にも頼らないセーフティネット
■第6章:ドーパミンについてわかったこと
・モノの所有と幸福度の比例関係には上限がある(モノの増加はストレス因子にもなる)
・経験(≒旅行)と幸福度の比例関係には上限がない
・すべての節約に痛みが伴うわけではない。
-メインバンクをオワコンの都市銀行からネットバンクに変えてATM手数料を節約
-携帯電話を情弱者向けのメガキャリアからMVMO(格安SIM)に切り替えて月額費用を節約
-固定電話の廃止
-車を所有しない(カーシェアリングの活用)
-自分へのご褒美(コンサート、旅行、スキューバダイビング、etc)はケチらない
■第7章:マイホームは投資ではない
・持ち家か賃貸かの判断に使える「150の法則」
-米国で標準的な30年ローンの場合、最初の9年間は返済額の5割が利息の支払いになる
-持ち家に伴う追加費用(登記費用、固定資産税、仲介手数料、保険、etc)
※米国の制度に則った考え方になるが、一応計算してみると下記になり、持ち家は割に合わないことになる。
・現在の賃貸の家賃が6万円/月
・もし毎月6万円のローン支払いで家を買うことができた場合、実際のコスト負担は9万円となる
・貧しい人はモノを買う。中産階級は家を買う。お金持ちは投資資産を買う。
■第8章:本物の銀行強盗
・アクティブファンドはインデックスファンドに勝てない
・インデックスファンドは手数料が安い
■第9章:株式市場の暴落をいかに乗り切るか
・株式はボラティリティよりも複利効果の方が重要
・人気のあるETF:VTI、ZCN、VEA、BND、ZAG
・下落時に売って回復期に利益を逃すことがお金を失い続ける唯一のパターン(→リバランシングでこれを回避。安く売って高く買うを継続)
・書籍でのポートフォリオは株式6割、債券4割
■第10章:私を救ってくれた魔法の数字
・4パーセントルール
もし1年間の生活費が投資ポートフォリオの4パーセントと等しい金額であれば、リタイアしても95%の確率で30年以上にわたり老後資金が底をつかないという法則
1年間の生活費が投資ポートフォリオの4パーセントというのは1年間の生活費の25倍と同数となる
1年間の生活費が400万円の場合、400万円×25=1億円の投資ポートフォリオがあれば、FIRE可能ということになる
4%ルールは投資ポートフォリオのインカムゲインとキャピタルゲインが平均4%以上の場合にのみ成り立つルールとなり、日本株では実現不可となり、米国株ETFでの運用が唯一の選択肢となる
1億円の投資ポートフォリオを積み立てだけで形成するのはほぼ不可能。実物の不動産投資等レバレッジをかけた資産形成が現実的。
・リタイアできるタイミングを決める唯一最大の要因は貯蓄率。年収は関係ない。
■第11章:現金クッションと利回りシールド
・4パーセントルールに従っても、シークエンス・オブ・リターン・リスク(リタイアとともに不運にも下落相場が始まり、資産の取り崩しを余儀なくされる状況)によって、5%の確率で途中で資金をつく可能性がある。
・シークエンス・オブ・リターン・リスクに、利回りシールドと現金クッションで対応する
・利回りシールド
ETFが支払う分配金のことで、資産を売却することなく現金として手に入る
・現金クッション
預金口座に入れておく緊急時の準備金。これを用意することで、下落相場の時にポートフォリオを崩さずに済む 。
・資産の一部を高利回り資産に置き換えることで、利回りシールドの強化が可能
-優先株:XPF、PFF、PGX
-不動産投資信託(REIT):XRE,USRT
-社債:VTC、XCB
-高配当株:VYM、XDV、IDV
・現金クッションの必要金額は計算可能
現金クッション=(年間支出-年間利回り)×現金クッションの必要年数
年間生活費が400万円、ETF分配金利回りが2.5%、ポートフォリオの規模が1億円、現金クッションの必要年数(最悪のケースである世界恐慌で5年なので、5年で試算)の場合、必要な現金クッションは下記となる
(400万円-(1億円×2.5%))×5=750万円
■第12章:お金を浮かすために旅行する
・西欧など物価の高い地域と、東欧や東南アジアなど物価の安い地域をうまく組み合わせることで、旅の予算を「デザイン」することが可能
・Airbnbを活用することで、ホテルよりも安く民間施設に泊まれ、キッチン付きが多いため自炊もでき、旅行者ではなく、地元民の目線で生活が可能。
・旅行保険には必ず加入しておく
・著書の経験では1年間の旅行を4万USDで実現
■第13章:バケツアンドバックアップ
・リタイア後の資金を管理すために3つのバケツを用意する
-ポートフォリオ:リタイア後の生活を支える投資ポートフォリオ用のバケツ
-ことしの支出:その年に使う予定の資金を入れておくバケツ
-現金クッション:普通預金口座に準備金を入れておくバケツ
■第14章:インフレ、保険も恐るるに足らず
・旅行をすることでインフレの影響を回避することが可能。インフレは一国の経済現象のため、国を変えることで回避できる。
・車が無ければ自動車保険は不要
・リタイア後は生命保険も不要(構築したポートフォリオが家族の生活費の面倒を見てくれる)
■第15章:子供はどうする
・旅をしながら子育てをする「ワールドスクーラー」が存在
■第6章:早期リタイアの負の側面
・お金が底をつく:利回りシールドや現金クッションの戦略で対応。お金が底をつく恐怖心を過剰に持つ必要はない
・コミュニティの喪失:人とは違う道を歩むことで離れていく友人は、つづける価値のない友人である。代わりに世界中の新たな真の友人と出会うことができる。
・アイデンティティの喪失:これまでのアイデンティティを捨て、新しいアイデンティティをを確立する。
■第17章:自由になるのに100万ドルは必要ない
・サイドFIRE:リタイア後も副業を持つことで100%経済的に自立していなくてもOK
・地理的アービトラージ:弱い通貨の国でリタイア後の生活を送る
■第18章:我が道を行け
・お金持ちになるカギは自分に最も合ったやり方(ハスラー型、投資家型、オプティマイザー型)を選ぶこと