【セキュリティ事件簿#2023-095】工場出荷時のままインターネットに接続された国土交通省の河川監視カメラ、当然のごとく不正アクセスを受ける

 

国土交通省近畿地方整備局が、洪水被害などを防ぐために関西を中心とする2府6県に設けた河川監視カメラ261台に、何者かが不正アクセスした疑いがあることが2023年3月2日、同整備局への取材で分かった。1月から運用を休止しており、再開時期は未定。一部は通常時と比べ、通信量が100倍ほどになっていた。

同整備局によると、カメラは大雨による増水や氾濫などから住民らの早期避難を促すために設置。インターネットに接続されており、河川の様子を一定の時間間隔で捉えた静止画を配信し、国交省の「川の防災情報」などで誰でも閲覧できる。

インターネット回線の業者から1月中旬に、261台のうち「199台の数日間の通信量が異常な数値になっている」と指摘があった。他の62台に変化はなかったが、全てに不正アクセスがあったとみて、運用を止めた。海外サーバーを経由してアクセスされた可能性がある。

参考:
河川の監視カメラ、不正アクセスか 関西中心に261台休止 再開時期未定
河川カメラ338台が稼働停止、初期パスワード変更せずサイバー被害