公益財団法人堺市文化振興財団(以下、財団)の元職員で、財団が舞台管理運営業務を委託している「さかいステージサービス」の従業員(以下、元職員)が、財団の管理する「sacay(サカイ)メイト※」会員等の個人情報を含む電子データ(以下、データ)を窃取し、個人情報の一部を外部に流出させる事案が発生しました。なお、既に元職員からデータを回収しており、個人情報の漏えいによる二次被害は現在のところ確認されておりません。
関係者の皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけしたことに対し深くお詫び申し上げるとともに、再発防止に向け、より一層、個人情報の適正管理を徹底します。
1 窃取された個人データ
①「sacay メイト」会員情報(令和 2 年 3 月 2 日時点)
氏名・住所・生年月日・性別・電話番号・メールアドレス 37,164 名分(延べ人数)
②財団職員情報(退職者を含む)
氏名・住所・生年月日 82 名分
③堺市職員情報(退職者を含む)
氏名・電話番号 59 名分
④堺市議会議員情報(元議員を含む)
住所・電話番号・ファックス番号・メールアドレス 48 名分
2 外部に流出された個人データ
①、②及び職員名簿を利用
財団職員情報(退職者を含む) 92 名分
①、③及び市の職員名簿を利用
堺市職員情報(退職者を含む) 63 名分
④を利用
堺市議会議員情報(元議員を含む) 48 名分
3 事案の経過
令和 4 年 3 月、X(旧 Twitter)及び Gmail を通じて、財団及び財団職員に対する誹謗中傷の投稿が始まる。投稿には財団及び堺市職員、堺市議会議員の個人情報が含まれており、財団が保有していた「sacayメイト」会員情報を窃取したこと、その個人情報の売却や公開を示唆するものもあった。投稿者の特定について財団が調査を進めていく中で、元職員が本件に関与している可能性が浮上し、証拠収集を継続してきた。
令和7年6月、元職員へ財団が任意の事情聴取を実施したところ、投稿行為を認め、データを窃取し保持していたことが判明した。
元職員は、財団による事情聴取の中で、財団在職中の令和 2 年 3 月に、財団の情報システム(以下「システム」)から①を窃取したことを供述した。 また、財団を退職後の令和 2 年 4 月頃から令和 4 年 4 月頃にかけて、財団が「さかいステージサービス」に貸与していた端末からシステムに不正ログインし、②から④のデータを窃取したことも供述した。
さらに、窃取したデータと職員名簿をもとに財団及び堺市職員の個人情報を投稿し、外部へ流出させたことを供述しており、同様に堺市議会議員の個人情報も外部へ流出させたとしている。
なお、窃取したデータ全体については第三者への提供を否認している。財団として、元職員からデータを回収し、元職員が投稿に使用していた X(旧 Twitter)と Gmail のアカウント及び投稿を削除させ、その確認をしている。
4 原因
・データが窃取された時点において、個人データにパスワードを設定していなかったため閲覧が可能であった。かつ、外部記録媒体の使用に関する制限が十分に講じられておらず、情報の持ち出しが可能な環境であった。
5 再発防止に向けた対応
【技術的対策】
- 個人データへのアクセス制限を強化し、データにパスワードを設定。
- クライアント運用管理ソフトウェアを導入し、アクセスログの管理・監視、外部記録媒体の使用を制限。
- システムの管理者権限パスワードを変更。
【人的対策】
- セキュリティリテラシーとコンプライアンスの徹底を図るための職員研修を実施。
6 今後の対応
- 令和 2 年 3 月 2 日以前に「sacay メイト」へ会員登録され、個人データが漏洩した方を対象に、お知らせを行う。
- 「sacay メイト」会員専用の相談窓口を設置する。
- 個人データが漏洩した財団及び堺市職員、堺市議会議員にお知らせを行う。
※sacay メイト
財団の会員組織(会費:無料)であり、会員登録を行うとホームページから財団が主催する公演のチケットの購入・先行予約等が可能。
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